WAJI
デジタルメディア局の業務のひとつに、マルチシステム対応があります。
十勝毎日新聞社では、記者の書いた記事が使われるのは新聞紙面だけではありません。電子版などのWEBやモバイルサービス、データベースなど様々なシステムに利用されています。
いわゆるワンソース・マルチユースですが、一度のインプットで全てが済むという都合のいいシステムはなかなかできません。なぜ? 例えば以下のような理由があります。
などなど。あるあるです。とてもいい。血が騒ぎます。
現実は、理想との隙間を埋めるべく人間の手で別のシステム用にデータを入力し直したり、加工・整形・変換する作業が発生します。この行程の手間を軽減するためにしばしばExcelを活用しています。
Excelは現在ほぼすべてのWindows PCにインストールされているのが標準で環境構築が容易、スタンドアロンで作業可能(いずれWEBに切り替わるやも)、誰でも使用経験があるので利用障壁が低いといったメリットがあります。また集計機能が強力で便利です。一言で済ますなら、お手軽だからです。
ではデジタルメディア局の使用事例を紹介します。
上はある日の新聞に掲載されたアイスホッケーの試合スコアです。整形前のテキストは新聞の段組みの縦横を入れ替えた2次元形式になっています。これを整形後の通常よくある形式にします。本来なら、そもそもこんなデータを元にするというひねくれた事態(笑泣)を避けたいところですが、諸事情(略)
業務開始当初は、全て手打ちで整形後テキストを作成していましたが、時間的にも精神的にも作業者に大きな負担が掛りました。
そこで、Excelで自動整形を行うツールを作り負荷軽減しました。
統合的なシステムでは、細やかなことができない場合があり、時にはコンテンツ毎に最適(省力)な入力インタフェースを作ります。
過去、勝毎杯アイスホッケーでは、試合のスコアをExcelのスコアシートに入力し、1.紙面記事用、2.モバイルサイト用、3.電子版特設WEBページ用のデータを同時生成するツールを作りました。
3.電子版はWEBのレイアウト込みで自動生成するようにして、HTMLなどの専門知識なしでサイトを簡易更新できるようにしました。
電子版勝毎杯アイスホッケー特設ページ:日程表(2015年度版)
プレゼントやアンケートをメールで募集するのはよくありますよね。デジタルメディア局でも電子版会員向けプレゼントなどを行っており、一度に何百通もの応募が来ます。
これらを一通毎に手作業で仕訳けするのは労力が掛かるので、まとめてリスト化する、チェック機能を付加して応募当選管理ができるツールを作成しました。
ということで今回はExcelの活用事例でした。このようにデジタルメディア局では特性を活かして日々の業務を極力自動化、省力化しようと模索しています。
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